読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

ダラダラと活発たれ!!

メタルとか映画とか音楽とかいろいろ

未来は僕らの手の中(加筆修正しました)

とあるラジオ番組がマジで大嫌いだ。
それはSCHOOL OF LOCK!!というラジオ番組なのだが、自称「十代限定ラジオ」「君の未来を握るもう一つの学校」。
毎週月、火、水、木曜日の10時から12時、そして金曜日の10時から11時の間、全国のFM放送局で生放送されている。
影響力はかなり大きく、新聞の「悩める若者」という特集のでかい見開き記事の隅っこに、周りの先生や親、友達以外の相談相手として「こころの相談室」(あの学校とかで四角い紙が配られるアレ)と並列して載せられていたほどである。
知らない人はググるなり聞いてみたりしたらいい。オレは精神衛生上悪いのでだいぶ長い間聞いてない。
賢ぶったりこまっしゃくれて言っているんじゃない。いやそうかもしれないがそれ抜きにしても、あのラジオは嫌いだ。異様だ。気持ちが悪い。危険ですらあると思う。




確か三、四年前までは毎日聞き流していてた。
難癖つけたりしつつもなぜか、結構長い期間(半年くらい)聞いてた。
毎日聞いては次の日学校で僕と同じく冴えないやつと悪口を言っていたが、今思えば無駄な時間だった。
まあ、このラジオのせいで邦ロックに対する慢性的な嫌悪感を抱いてしまいそれが結果的にメタルやハードコアに傾倒する原因ともなったので、感謝すべきなのかもしれない。
未だにアジカンBase Ball Bearだけは大嫌いだが、このラジオで生半可に知ってしまうこともなければ今でもなーんとも思わないバンドの一つだったかもしれない。
とにかく、これが最低最悪のラジオであることには変わりない。
ほんとうにムカつく。ファックオフだ。
f:id:metalheadyusuke312:20170131023657j:image


このSCHOOL OF LOCK!!の何が嫌いかと言うと、一言で言えば「馴れ合い感」である。
このラジオでは、ゲストの来る回ではパーソナリティ2人が様々なゲスト(大半はその都度売り出し中の邦ロックバンドマン)を招いてトークする。(このトークが全てのラジオの中で一番くらいにつまらないのだがそれは個人的な意見なので置いておこう)
そして、そのミュージシャンをだいたい褒めちぎる。
「なんていうかこのお、〇〇先生の今のメッセージ?とかがマジでビンビンに伝わってきてえ」
「なんつーかとにかく泣きました(笑)今も目潤んでます(笑)」
「見て、この鳥肌!!ヤバイ(笑)」
このラジオでは全てのミュージシャンに先生をつける。たとえぱバンプ先生、セカオワ先生、ジャスティンビーバー先生といった具合に。
どんなミュージシャンが、どんな曲を出しても、どんなアルバムを出してもあの調子だ。
そこに批評の目は無く、作品を深い所で理解しようとする姿勢は一切見られない。ただただそれを享受するのみ。彼らは容易に涙を流す。
広告、宣伝の為のラジオだからそんなもの必要ないかもしれない。
しかし、特に10代という自分が何者なのかを模索し苦悩する期間においては、何事にも無批判に受け入れる精神こそ唾棄すべきものであると思う。
それにあのラジオのなんでも全力で褒めちぎって感動し涙を流す感じは本当に気持ちが悪い。異様だ。

そして、このパーソナリティ2人は音楽の評論家でも心理カウンセラーでもなく(音楽についてはかなり詳しいようだ)、売れない若手芸人である。
別にだからといってダメだとか言うわけではない。
だがはっきりいってつまらない。個人の感想だけれど。(あれみんなゲラゲラ笑って聞いてるんですかね?)
彼らは番組の10代の生徒(リスナーをそう呼ぶ)に電話をかけ、彼らと話をする。
企画に応じて、たわいもない駄話をしたり、将来の夢やイジメなどの深刻な悩みの相談を聞いてして、その都度アドバイスをしたりもする。
1度聞いてもらえばどんな雰囲気かわかると思うが、そこでの彼らの言動は反知性的ですらある。
「オレはバカだからわかんねえけどよう…」
まるで漫画の主人公のような「知識や理論に囚われていないからこそ物事の本質を見抜き、不器用ながらも真理を突いた」メッセージの数々が、電波に乗って日本中の10代へ届けられる。
これも、別にそのことが悪いわけじゃない。
けどあれが日本中の10代が聞くべきレベルの語りなのか!?
賢ぶって言うわけじゃないが、ちょっとあまりにもしょうもなさすぎると思う。
凡庸で似たりよったりで薄っぺらい言葉を吐く彼らの手の中に、僕らの未来の鍵は握られているのだろうか?
もしそうならオレは死ぬ。


SCHOOL OF LOCK!!を聞いていてふと気づいたことがある。
それは、若さや自由を謳うあのラジオそのものが生み出す空気感が、教室のそれと酷似していることだ。
教室は嫌いじゃないけれど、青春とか若さという言葉を使い美しさや輝きを強調するようなものには思えない。
イケてる男子達の騒ぐ声、イケてる女子たちの黄色い声。隅で群れるオタク男子、スマホを囲む腐女子。中には1人で突っ伏しているやつや、窓の外を眺める不思議ちゃんなんかもいるだろう。
たくさんの集団や個人が一つの部屋に共存しているが、その集団の間での交流はあまりなく、全てがどこか自己完結しているように映る。
全体が総括して織り成す「教室の雰囲気」に一抹の居心地の悪さを覚えながら、あるようでない自分の定位置を探し、そこに腰をおろし一安心する。
先生の目には「みんな仲良し楽しいクラス」が映っているのだろうか。ラジオでも、その裏側の汚い部分は無いものにされているかのようだ。
流行りの若手女優ののほほんコーナーの後イジメの相談電話があり、その後イケイケの邦ロックバンドの新譜紹介そしてリスナーの熱い感想が読まれ、さっきのイジメの電話の続きが始まり…
僕は逃れられない窮屈さを感じる。
迷い込んだ「もう一つの学校」でも掴まされたのは借り物か偽物で、僕らには束の間の自由ですら許されていないというのか?


その他にも10代の好きそうな音楽や企画を並べた二時間が、毎日毎日繰り広げられる。
流行りの音楽や女優、俳優の話題。
適度に「ロック」された楽曲の数々。
悩める10代に手を差し伸べるラジオSCHOOL OF LOCKは今日も放送中だ。
正義の旗を掲げて自由や個性を謳う彼らは、本当の意味での自由や個性を黙殺していることに気づかない。
だからあそこには馴れ合いしか生まれない。
ロックは若者に、いや若く飢えた精神をもった全ての人に、自由を求める力をくれる。
周りで流行っているものや、今自分の目に映るもの、世間で正しいとされているものが全てではないということを、ロックは、音楽は、僕らに教えてくれる。
この世界には、自分の知らない素晴らしいものがたくさんあるということ、その匂いを嗅いで胸がワクワクし、まだ見ぬ未来に思いを馳せる感覚は、あのラジオでは味わえない。



真面目に語ってみたけれど、単にオレがひねくれてるだけな気がしてきた。
まあ聞かなきゃいいんだろうけど、こう思っているのはオレだけなんだろうか!?
これを読んでる人は、ちょっとしばらくあのラジオ聞き続けてみてください。
ホントは「こんなクソラジオ聞くな!」とか言ってしまいたいところだけど、昔聞いてた頃とは別物になっているかもしれないし、皆さんで判断してみてはいかがでしょうか。
その上でこの文章を読んで「なんだこいつ」とか思ったんなら、あんたは「生徒」だ。
入学おめでとう!!
オレは自主退学しました。

おどけてみても、このラジオの影響力を考えるとムカつくを通り越して不安にすらなってくる。
本当に10代の人々はあのラジオに満足しているのだろうか?
正直、リスナーの多くがいわゆる邦ロック好きであって、10代の世相をそのまま反映してはいないとは思うが…
しかしその癖勝手に10代を代表しやがって、やはり許せん、ファックオフだ。
やつらが「まっすぐな」笑顔を浮かべ差し伸べる汚れた手の中には、僕らの未来の鍵などはないというのに!!



誰かのルールはいらない
誰かのモラルはいらない
学校もジュクもいらない
真実を握りしめたい

未来は僕らの手の中!!

ケケケ

(終わり)